3. カキノキ@千歳台
廻沢通りに面する広大な土地にあるカキノキ。
印象としては、
なぜにこのような平凡な木が世田谷名木百選に選ばれたのか。
この木の持ち主(おそらく地主)の権力によって、
何とかして世田谷名木百選に入れてもらったのではないか。
そうまでして、地主としてのメンツを保ちたいのか。
そんなことばかりしているから、私は地主という存在が嫌いなのだ。
さっさと土地を売り払って、どこかへ行ってしまえ!!!!!
そう思っていました。
しかし、昭和63年世田谷区生活環境部みどりの課発行の『世田谷名木百選』に
名木百選に選ばれて当然の理由が書かれてありました。
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樹高の高い木である。カキは菜果の都合上横広がり型に整姿することが多く、
このように自然樹形で背の高い木は珍しい。
カキモミジとして古歌に読まれたり、たわわに実る柿の実の風景は日本の秋を代表するものである。
古くから甘味源として賞味され、シブ柿についてもいろいろな渋抜法が考えだされた。
カキは他の木のように地方名がなく、全国的にカキと呼ばれる。
学名も「Dios piros KAKI Thub」である。
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なるほど…。
確かに通常の柿の木よりも、上に高く伸びているように感じる…。
この珍しさが百選に選ばれた理由か…。
ところで、カキノキの学名は
「Dios piros KAKI Thub」でなく、
「Diospyros KAKI Thunb」である。
世田谷区生活環境部みどりの課よ、
ちゃんと仕事しろや!!!
2.イチョウ並木@成城六丁目
世田谷名木百選マップこと百選マップは、大まかな位置しか記載されていない。
これはきっとワザとだと思うのだ。
「そんな簡単に名木にありつけると思うなよ。私たちに甘えるな。」
そんなメッセージ性のあるマップなのだ。
それゆえ、迷う。どこに名木があるのかわからない。
その結果、出会いが生じる。地元民との出会いだ。
名木の位置を確かめるために、私はマップを広げて調べていた。
すると、「ちょっとそれ見せてくれる?」と成城マダムが話しかけてくれた。
そして、近くの名木、すなわち写真のイチョウ並木を教えてくれた。
マダムによると、そのイチョウの落葉を毎年拾って集めていて、
子どもたちへのプレゼントを贈る際、クッション材として利用しているのだという。
なんてオシャレな落葉の使い方。さすが成城マダムである。
さらに話していくと、そのマダムは御年80歳で、現役の服の仕立屋であるそうだ。
上品な出で立ち、気さくな笑顔、余裕のある言葉遣い…。
最後に、別れの挨拶の代わりにこんな言葉をくれた。
「今日はあなたに会えて、とても幸せです。ありがとう。」
50年後、私もこんなマダムになれているだろうか…。
世田谷名木百選とは
世田谷区のウェブサイトに説明が記載されている。
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世田谷区は、昭和61年度に学識経験者や区民等によって構成された名木百選選定委員会を設置し、区内の代表的な樹木を名木百選として選定しました。選定にあたっては、区民の皆様から推薦や情報提供をいただき、数多くの候補の中から100種148本を選定しました。名木百選の選定樹木は、いずれも地域の歴史を今に伝え、みどりを愛する心を育んでくれる、貴重な街の財産です。
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それから30年近くが経ち、現在は世田谷名木百選マップというものが存在し、そこに92本の名木が紹介されている。 本ブログでは、そのマップを利用する。 ちなみに、世田谷区では「世田谷みどり33」というロードマップを基にした環境活動を行っている。 世田谷名木百選マップが作られたのも、その活動の一環だそうだ。 「世田谷みどり33」の目標は、世田谷区100周年となる2032年までに、区内のみどり率を33%まで引き上げること。 平成23年度のみどり率は24.6%である。
決意
世田谷名木百選のいまを報告します。